修了生インタビュー

精神科医 Hajimeさん:スポーツのコーチと同じ、期限と目標を決めて的確な練習ができる

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<プロフィール>
Hajimeさん/50代男性/受講期間:5ヶ月
国内で精神科医として勤務。学生時代から英語には親しみがあり、日常会話や論文読解などでは問題なく運用できた。さらに海外研修で新しい知識を仕入れるスキルを身につけたいと思い、2019年10月に受講を開始した。
インタビュー・文:丘村奈央子

英語で行われる心理治療ワークショップを受けたい

医者になってからも海外研修や新しい知識が英語で提供されることが多いので、どこかで本格的に勉強したいなとは思っていました。

たまたま2019年5月に大きな連休が入り、ニューヨークで1週間の語学研修を受けました。そのとき少し自信がついて参加を決めたのが、9月にアメリカであった心理治療の1日ワークショップです。

初級だったので座学や少々の会話でよかったのですが、次にある2月の2日間アドバンスレベルでは高度なやり取りが求められます。これはスキルアップしないと歯が立たないと思い、学ぶ場所を探し始めました。

KECを知ったのは友人の紹介です。私の場合、仕事柄スクールに通う時間が取れません。オンライン英会話も体験しましたが、忙しさにかまけてしまってどうしても続かない。そんな悩みを話したところ「神谷えみさんという人がいるよ」と教えてもらったのです。

時間と目標を決めるスタイルが自分のニーズに合っていた

スクールだと授業の枠へ自分をはめ込む必要があり、個々の目的から外れたレッスンも受けなければいけません。でもKECでは最初に「何を学びたいか」を話し、システマティックに期限と目標を決めて目指すスタイルなので非常に自分のニーズと合うと感じました。

当初の目標は「アドバンスレベルに見合う英語力」でしたが、同時期に偶然英語ネイティブの患者さんを受け持つことになり「彼の心理治療を行える英語力」も目標の一つになりました。

えみさんのコーチングではまず英語力を確かめる会話録音をします。私の場合は紹介サービスで人を選んでもらい、アメリカ在住の女性を自分の患者に見立てたロールプレイングを行いました。Skypeで彼女の悩みを聞いて医者として返すのですが、「聞き取らなきゃ、正確に伝えなきゃ」と焦り、とてもハードな15分だったのを覚えています。

しかしその後えみさんからのコーチングを受けると発音の変化や相づちのクセが分かり、内容が頭に入ってきます。録音を自分で聞き直して復習し、だんだんえみさんと英語で会話する時間を延長できるようになりました。受講期間の後半は90分セッションのほとんどを英語で話していたと思います。(※1)

スポーツと同じように、メニューを決めて実行する

週1回のセッションで自分の弱みやクセを把握し、セッション後は学んだことを試してみて、気づいた点を次のセッションでコーチと共有します。自分で「今週はこれをやろう」と決めて、そのチェックをセッションで行う感じです。

ちょうどスポーツのトレーニングと似ています。上手くなりたかったら自分の状態を把握して相対化し、どんな練習メニューが必要かコーチと相談しながら決めて実行しますよね。私の場合も毎週整理しながら有効な練習だけ最後に残っていきました。

私の英語に対しては「文法や単語の間違いを気にせず、なるべく多くの言葉をアウトプットしたほうがいい」という気づきがありました。えみさんが直接教えてくれるのではなく、コーチングの中でだんだん分かってくるんです。

勉強法はいろいろ試しました。英語でのカウンセリング治療では録音して毎回書き起こし、聞き取れていないところを分かるまで聞いて「こういう意味か」「こう言えばよかった」と反省点を洗い出していました。

結論を述べてから理由を話すという英語のスタイルに慣れるため、まず日本語で組み立てて途中から英語に直して話す練習も有効でした。これもえみさんと対話しているうちに「やってみましょうか」と出てくるものです。自分の中にある潜在的な傾向を引き出して、実行可能なトレーニングへつなげるのがコーチングの役割なのだと思います。

自分で学ぶ習慣が身につき、研修でも成果を得られた

プログラムを8週間延長したのは、海外研修の直前まで目標を持って学び続けたいと思ったからです。

修了後も自分でトレーニングする習慣がつきました。教材はその人に合ったもので、触れやすくなければ続きません。逆に、合った教材を手に入れる方法が分かればモチベーションが維持でき、独学を続けられます。ただ、そこへたどり着くまで一人で進めるのは難しいので、コーチングは大きな助けになりました。

目標としていた2月の研修でも成果を感じました。空港に着いた途端に「イミグレーションの声がこんなに聞き取れる」と驚き、2日間のセミナーでも自分の疑問をシンプルな質問文にして「聞きたいことが聞けた」という満足感がありました。

一人ではつまずいてしまう人、明確な目標を持っている人にはKECをおすすめします。他スクールと並行してやってもいいと思います。技術やトレーニング方法をKECで身につけ、他スクールで練習試合のように実践を試してみる。そうすれば、英語の習得はかなり早まるのではないでしょうか。

(※1)通常、コーチとのセッションは日本語で行います。Hajimeさんのケースでは目的と英語力を考慮し、あえて英語でのコーチングを行いました。プログラムについて詳しくはこちらをご覧ください。